Japanese Dark Spirits リリースに添えて ※noteから転載

※橋本のnoteから転載

9/16、世界基準に合わせたスピリッツとしての焼酎「Japanese Dark Sprits Series」を開始いたします。
第一弾商品として、「NK麦025」を9月20日(火)21時より販売開始いたします。それにあたりこのシリーズの背景を伝えるべきと思い、この記事を書きました。

今まで取り組み

2年前、1番最初のリリースはMakuakeにて行いました。そもそもこのブランドの立ち上げを決めてから、コロナが到来しました。コロナがきっかけで世の中にクラウドファンディングの認知が高まっていたということもあり、先行販売で160万円を達成することができました。この画面を見ると懐かしい。

そこから自社ECを立ち上げて1年経ち、ブランドリニューアルを行いました。

伊勢丹の外商(丹青会)に出店したり、

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JTさんのキャンペーンに使用していただいたり、

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ビックサイトの輸出展示会に思い切って出展したり、

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今週にはリッツカールトンさんとのイベントがあり(ようやくリアルでイベントができる。これからたくさん企んでいます)

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日本料理 花筐


そして日々愛飲していただいているお客様がいて、SHOCHU Xはここまで来れました(生きてこれました)

この2年間で感じたこと

私たちは焼酎の飲み方、在り方、イメージを変革していく意味を込めて「TRANSFORM SHOCHU」というミッションを掲げています。
後付けですが、SHOCHU Xの"X"はそこから来てます。
ただ聞こえは良いものの、文化を醸成すること、それはそれは大変時間のかかることです。
伝統ある酒蔵さんの商品がたくさんある中、ぽっと出のSHOCHU Xの商品をどうやって手に取ってもらうか、バーで数ある洋酒が並んでいる中でどうやったら焼酎が選ばれるのか、ちょっと敷居の高い居酒屋で食中酒として日本酒ではなく焼酎を選んでもらうにはどうしたらいいか、エンターテイメントがたくさんある現代にどうしたらお酒という選択肢を選んでもらえるのか。
そんな事を寝てる間もずっと考えてきました。

焼酎は、実際にここ数年で色んな商品もリリースし始め、今まで置かれなかったバーシーンにて少し扱われるようになり、ちょっとずつ海外でも認知度が増していて、追い風があるのは明らかに感じます。若い方が焼酎に対する悪いイメージを抱いてるケースもほぼないです。

しかし2年以上ブランドを運営していく中で、SHOCHU Xをもっと事業的に伸ばしていくかはともかく、「焼酎」がどうやったらもっと広く飲まれのか、もっと浸透させなければと強く感じてきました。
そんなこんなで、誤解を恐れずに言うと、今はどんな手を使ってでも焼酎を伝えていかなければという思いがあります。焼酎、ほんと話題にならないので。

リリースの背景

SHOCHU Xは高度数・長期熟成を商品コンセプトとし、さらに納得した味わいでなければ商品化していません。なので今パートナーとしてやっていただいている酒蔵は必然的に長期熟成に特化した蔵が多かったり、その他のところにも今までたくさん行かせていただきました。
昔は庶民のお酒として親しまれてきた焼酎、反対に高貴なお酒としてウイスキー・ブランデーが存在しました。いずれも樽熟成を行っているのに対し、焼酎は基本的に樽熟どころかあまり熟成をさせる文化がありませんでした(その当時に色規制なるものが生まれました)しかし現在は樽熟成に取り組んでいるメーカーも多くなっています。
実際にそういう商品は国内海外問わず、多少売れていますし、そういうのが求められているのを、肌で感じてきました。

焼酎野郎と言っておきながら、どのジャンルのお酒も好きでよく飲みますし、興味があります。ただ偏見ですが焼酎に関しては、色のついていない(樽熟成していない)いわゆるシロモノ(ホワイトスピリッツ)が正義だと思っており、それ以外は邪道だとずっと思っていた自分もいました。
ただ焼酎の樽熟成も勉強していくうちに、面白いなと感じるものにもたくさん出会い、「これ全部樽ごと買い取って商品化したいな」と思うまでになりました。

いまこれだけウイスキーが人気を博しており、決して同じものではないけど、多少なりとも文脈的に乗っかっていくのは大事だなという、心境の変化もありました。

焼酎が注目を浴びて、世界の蒸留酒シーンに持っていくためにはどうすればいいか、そして自分達の今までのコンセプトの延長線上で、「Japanese Dark Sprits Series」をリリースすることを決めました。

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シリーズ名の由来

基本的にスピリッツ規格で商品化しています。
樽熟成焼酎を、日本の蒸留酒ということをしっかりと伝えていく。それがこのプロジェクトを始めるにあたって、根底にはないといけないと思っております。
また今後このような商品は増えてくると思っています。そうなった時にもカテゴリの整理整頓がものすごく大事だと思っています。

例えば、
テキーラでもブランコ・レポサド・アネホ
ラムでもホワイト・ゴールド・ダーク
などといったようにしっかりと区分けされています。
焼酎の大区分は「甲類」と「乙類」に分かれており、我々が担っている芋焼酎や麦焼酎といった区分は「乙類」です。ただ甲より乙の方が劣るというイメージがついているので「乙類」には「本格焼酎」という別名がつけられました。
(ただ厳密にいうと乙類焼酎=本格焼酎ではなく、そもそもわかりずれー!)
しかしテキーラでもラムでも色の濃いもの(アネホ・ダーク)より透明(ホワイト・ブランコ)が劣っているという意味はなく、むしろダークという名前を命名することによって、もっとホワイトが広まるきっかけになればと本気で思っております。
そして直感的にわかりやすくするためにも、この命名にしました。

 

NK麦025??

この暗号みたいな名前はなんだと思われる方が多かったと思います。
ひとつひとつ紐解くと
NK=Northern Kyushu
麦=原料(麦焼酎)

特にNKの箇所は意味を込めて、命名しました。
蒸留技術が発展し南のタイや中国からやってきて、九州・沖縄で、日本の発酵文化と交わり、焼酎が生まれました。
北の方から、麦焼酎は壱岐や大分・福岡、中部地方の熊本は米焼酎、南部を見ると芋焼酎で有名な鹿児島・宮崎。九州本土を離れ島に行くと黒糖焼酎の奄美大島、更にその南には沖縄・泡盛。その土地で作られる農作物・穀物が、原材料として使用されました。

ただ原料で〇〇焼酎を都道府県で区切ることは非常にもったいないと感じています。スコッチのように九州・沖縄を広義で捉えて、北部・中部・南部・島と分類すれば、とてもわかりやすくなると思っています。今の日本のシステムがそうさせているかもしれないし、自分も上記で都道府県で引用していますが、酒造組合も都道府県で分かれており、どこにも属さないスタートアップの我々だからできる発想であるので、やる意義があると思っています。(ということなので、NK以外にJapanese Dark Spirits シリーズとして既に数種類販売予定があります。)

何十年、何百年という歴史と伝統を積み重ねている酒蔵に比べれば、自分たちはとても小さな存在で、こんなカテゴリとか考えてもしょうがないかもしれません。
とはいえ販売者が混沌となり、消費者が混乱しないよう、こういったわかりやすさ、区分は大事。やるからには責任感を持たないとダメだと思っています。

今後の展開

プレスリリースにも少し記載している通り、スピリッツ製造免許の取得を目指しています。

日本酒と同じく焼酎も新規参入することができません。
焼酎には製造の規制も多く、例えば色規制や度数規制があります。
しかしそれを逆手にとれば、焼酎にならない焼酎(スピリッツ規格)が多いということであり、焼酎としては新規免許取得はできませんが、スピリッツなら現状できます。そして私たちが商品化していくのもスタートアップならではの尖った商品しかやるつもりはないので、ぴったりです。
日本酒がいま「その他醸造酒」カテゴリで盛り上がっているように、焼酎も新しい会社が「スピリッツ」カテゴリで挑戦者が増えれば面白いなと日々妄想しています。

この「Japanese Dark Spirits Series」の延長線上で、各メーカーから樽原酒を集めてボトラーズのような事業も行うことができます。

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ラベル上部「TRANSFORM1.0」にしていますが、それができれば「2.0」に変えるつもりです。

そしてSHOCHU Xでは熟成酒を現在メインで商品化しています。矛盾するようですが、新酒・シロモノでも美味しいのが焼酎。

2022年3月にKura masterでも米焼酎部門1位に輝いた「和深」をリリースした際にこんなツイートをしておりました。

まさに自分の想いの根幹、そして焼酎のアイデンティティはホワイトスピリッツにあると思っております。

自分達で製造からその類にも挑戦していきたいです。

これらのことは初めて公にしましたが、ちょっとでも焼酎を盛り上げていける同士が増えれば嬉しいです。

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9/20(火)21時から数量限定で販売開始いたします。売り切れ次第終了です。
事前に試飲会を開き、すでに何店舗も飲食店さんや小売店さんでの扱いが決まっています。何年熟成かは察してください(笑)

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